社外マフラーは車検に通る?音量だけじゃない車検基準を整備士が解説

車検・法律

「社外マフラーに交換しているけど、このまま車検に通る?」

「車検対応マフラーなら絶対大丈夫?」

社外マフラーを装着している車で、車検前に気になるのがマフラーの保安基準です。

マフラーの車検というと「音量が何dBまでか」に注目されがちですが、実際には音量だけ確認すればいいわけではありません。

マフラーの状態や取り付け方法、排気漏れ、排気管の向きなど、確認するポイントはいくつもあります。

この記事では、社外マフラーで車検を受けるときに確認したいポイントを整備士目線で分かりやすく解説します。

社外マフラーでも車検には通る

まず、

社外マフラー=車検NG

ではありません。

保安基準などの条件を満たしていれば、純正以外のマフラーでも車検を受けることができます。

反対に、車検対応として販売されたマフラーでも、現在の状態によっては車検時に問題になることがあります。

特に長期間使用しているマフラーでは注意が必要です。

社外マフラーで確認したい6つのポイント

① マフラーの音量

まず確認されるのが排気音です。

ただし、車検で許容される音量はすべての車が一律で「○○dBまで」ではありません。

車両の製作年月日などによって適用される基準が異なるためです。

そのため、

「96dB以下なら絶対車検に通る」

といった判断はできません。

自分の車に適用される基準を確認する必要があります。

詳しい音量基準については、こちらの記事で解説しています。

→ 車検のマフラー音量規制は何dBまで?基準とNG例をわかりやすく解説 | 車トラブル解決ナビ

② 「車検対応マフラー」でも絶対に通るとは限らない

ここは勘違いされやすいポイントです。

新品時に車検対応として販売されているマフラーでも、

  • 内部の消音材の劣化
  • 腐食
  • 穴あき
  • 排気漏れ
  • 加工・改造

などによって状態は変化します。

特に長期間使用したマフラーでは、新品時より排気音が大きくなっていることがあります。

つまり、

「車検対応品を買ったから永久に大丈夫」ではありません。

現在の車両状態で判断されます。

なお平成22年3月31日以前に生産された車両はJASMAプレートが必要です

③ 排気漏れがないか

音量とは別に確認したいのが排気漏れです。

例えば、

  • マフラーの腐食
  • パイプの穴あき
  • フランジ部分
  • ガスケット
  • 溶接部分

などから排気ガスが漏れることがあります。

特に年数が経過している車では、マフラー本体よりも接続部分が腐食していることもあります。

「ボボボ」「パタパタ」という音がしたら要確認

以前より排気音が大きくなったり、車体下から「ボボボ」「パタパタ」といった音が聞こえたりする場合は排気漏れの可能性があります。

車検前に一度確認しておきましょう。

④ マフラーの取り付け状態

マフラーがしっかり固定されているかも重要です。

例えば、

  • マフラーハンガーが外れている
  • ゴムが切れている
  • ステーが破損している
  • マフラーが車体に接触している
  • 極端にぐらついている

といった状態は修理が必要です。

社外マフラーへ交換すると、純正とは位置関係が変わることがあります。

最低地上高や周辺部品との干渉についても確認しておきたいところです。

⑤ マフラー出口の位置・向き

マフラーは音量だけではなく、排気管の開口方向などにも基準があります。

社外マフラーを加工している場合や、マフラーカッターなどで出口形状を大きく変更している場合は注意が必要です。

特に、

「音量さえ基準内なら何でもOK」

ではないことは覚えておきましょう。

⑥ 触媒を取り外していないか

排気系を大きく変更している車では、触媒にも注意が必要です。

触媒には排気ガスに含まれる有害物質を低減する役割があります。

競技用部品などを使用して触媒を取り外していたり、必要な排出ガス浄化装置が正常に機能していなかったりすれば問題になります。

マフラーだけ交換している一般的な車両ならあまり意識する必要はありませんが、フロントパイプなど排気系全体を変更している車では確認しておきましょう。

車検前に自分でできるチェック

専門的な音量測定は設備が必要ですが、車検前に自分でも簡単な確認はできます。

エンジンをかけて異音を確認

以前より明らかに排気音が大きくなっていないか確認します。

マフラー周辺から排気音がしていないか

出口以外から「パタパタ」「ボボボ」と音がする場合は排気漏れを疑います。

マフラーを目視する

エンジン・排気系が十分冷えた状態で、

  • 大きな腐食
  • 穴
  • 破損
  • 異常な傾き

などがないか確認します。

車体に接触していないか

社外マフラーでは、取り付け位置によってバンパーや遮熱板などに接触する場合があります。

インナーサイレンサーを付ければ車検に通る?

「音が大きいなら車検のときだけサイレンサーを入れればいい」

と考える方もいると思います。

しかし、これは車両やマフラー、適用される基準によって判断が変わるため、

サイレンサーを付ければ必ず車検に通るとは言えません。

特に簡単に取り外せる消音装置については、適用される規制を確認する必要があります。

車検直前になって対策するより、使用しているマフラーが自分の車に適合しているか確認しておくことをおすすめします。

「JASMA」や認証プレートがあれば大丈夫?

社外マフラーには、認証・識別に関するプレートや表示が付いているものがあります。

ただし、

プレートがある=現在の状態に関係なく必ず車検合格

という意味ではありません。

マフラー本体の状態や音量、取り付け状態なども確認されます。

中古で購入したマフラーの場合は、品番や適合車種なども確認しておくと安心です。

車検直前にマフラーで慌てないために

社外マフラーを使用しているなら、車検当日ではなく事前に確認しておくのがおすすめです。

特に、

  • 排気音が以前より大きくなった
  • マフラーを長期間使用している
  • 中古マフラーを取り付けた
  • 排気系を加工している
  • インナーサイレンサーを使用している
  • 排気漏れのような音がする

場合は、早めに整備工場などへ相談しましょう。

マフラーの車検チェック早見表

チェック項目 確認すること
排気音 適用される音量基準を満たしているか
排気漏れ 穴あき・腐食・接続部など
取り付け ガタ・ハンガー・ステーの破損
出口 位置や向きなどに問題がないか
マフラー本体 腐食・破損・加工など
排出ガス関連 必要な装置が正常か
認証・適合 車両・マフラーに必要な表示等を確認

※車両の年式や仕様などによって適用される基準が異なる場合があります。

整備士目線|車検対応マフラーでも年数が経ったら注意

社外マフラーで意外と見落としやすいのが経年変化です。

取り付けた当時は問題なくても、何年も使用しているうちに内部や外部が劣化します。

特に、

「前回の車検は通ったから今回も大丈夫」

とは限りません。

前回から2年間使用している間に状態が変化している可能性があるためです。

最近排気音が大きくなったと感じた場合は、車検前に確認しておくことをおすすめします。

まとめ|社外マフラーは「音量だけ」確認すればいいわけではない

社外マフラーでも、必要な基準を満たしていれば車検を受けることはできます。

ただし確認されるのは音量だけではありません。

音量・排気漏れ・取り付け状態・出口・排気ガス関連など、排気系全体の状態を確認することが重要です。

また、車検対応として購入したマフラーでも、経年劣化や加工などによって状態が変化することがあります。

車検が近づいてから慌てないためにも、社外マフラーを装着している場合は事前に状態を確認しておきましょう。

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