「マフラーから少し排気漏れしているけど車検に通る?」
「小さな穴ならそのままでも大丈夫?」
「マフラー補修剤で直せば車検を受けられる?」
マフラーの排気漏れは、年数が経過した車では珍しくないトラブルです。
特に雪道や海沿いを走る機会が多い車では、マフラーやフランジ部分が腐食して穴が開くこともあります。
結論から言うと、排気漏れしている状態のまま車検を受けるのはおすすめできません。
排気漏れの場所や程度によっては、騒音や排出ガス、排気管の状態などで問題になる可能性があります。
この記事では、マフラーの排気漏れと車検の関係、排気漏れしやすい場所、自分でできる確認方法、修理方法について整備士目線で解説します。
- マフラーの排気漏れは車検に通る?
- 少しの排気漏れなら車検に通る?
- マフラーの排気漏れが発生しやすい場所
- 原因① マフラー本体の腐食・穴あき
- 原因② フランジ部分の腐食
- 原因③ ガスケットの劣化
- 原因④ ボルト・ナットの緩みや破損
- 原因⑤ フレキシブルパイプ(蛇腹)の破損
- 排気漏れするとどんな音がする?
- 排気漏れの簡易チェック表
- 自分で排気漏れを確認する方法
- マフラー出口を塞いで排気漏れを確認してもいい?
- 排気漏れはマフラー補修剤で直せる?
- マフラー補修テープは車検対策として使える?
- 排気漏れの修理方法
- 排気漏れを放置するとどうなる?
- 排気漏れ以外でもマフラーから異音は出る
- 車検前なら早めに確認しておこう
- まとめ|排気漏れを発見したら車検前に修理しよう
- 関連記事
マフラーの排気漏れは車検に通る?
排気漏れが確認できる状態であれば、基本的には車検前に修理しておくと考えた方がいいでしょう。
車検ではマフラーの音だけを確認しているわけではありません。
排気管の取り付け状態や排気ガス、騒音など、さまざまな項目が関係します。
そのため、
「小さな穴だから絶対大丈夫」
とは言えません。
また、排気漏れによって排気音が大きくなれば、騒音に関する基準にも影響する可能性があります。
少しの排気漏れなら車検に通る?
ここが気になる方は多いと思います。
例えばマフラーに針で開けたような小さな穴があり、わずかに排気ガスが漏れている程度なら、
「これくらいなら大丈夫なのでは?」
と思うかもしれません。
しかし、車検に通るかどうかを穴の直径だけで判断することはできません。
排気漏れしている場所や車両の状態などによって状況が変わります。
また、小さな腐食穴だったとしても、その周辺まで金属が薄くなっているケースがあります。
現在は小さな穴でも、少し力を加えただけで周囲まで崩れて穴が大きくなることもあります。
排気漏れを発見した場合は、車検に通るかどうかだけではなく、なぜ漏れているのかを確認することが重要です。
マフラーの排気漏れが発生しやすい場所
マフラーの排気漏れといっても、漏れる場所はいくつかあります。
代表的なのは次のような場所です。
- マフラー本体
- 排気パイプ
- フランジ部分
- ガスケット
- 溶接部分
- フレキシブルパイプ(蛇腹)
- 触媒周辺
場所によって修理方法も変わります。
原因① マフラー本体の腐食・穴あき
年数が経過した車で多いのが、マフラー本体の腐食です。
マフラーは車体の下に取り付けられているため、
- 雨水
- 泥
- 融雪剤
- 海水や潮風
などの影響を受けます。
腐食が進行すると金属が薄くなり、最終的に穴が開いて排気漏れを起こします。
また、マフラーは外側だけでなく内部から腐食することもあります。
外観では小さな錆に見えても、実際には広い範囲が薄くなっているケースもあるので注意が必要です。
原因② フランジ部分の腐食
個人的に注意したいのが、マフラー同士を接続しているフランジ部分です。
マフラー本体は比較的きれいでも、フランジだけ激しく腐食している車があります。
腐食が進むと、
- フランジが薄くなる
- ボルト周辺が崩れる
- 接合面に隙間ができる
- 最悪の場合は接続部分が分離する
といったことがあります。
この場合、単純にガスケットだけ交換しても直せないことがあります。
原因③ ガスケットの劣化
マフラーとマフラーの接続部分には、排気ガスが漏れないようにガスケットが使用されています。
このガスケットが劣化したり、取り付け状態に問題があったりすると、接続部分から排気漏れすることがあります。
特に、
- マフラーを交換した直後から音がする
- 社外マフラーへ交換してから漏れ始めた
- フランジ付近から「パタパタ」と音がする
場合は確認したいところです。
原因④ ボルト・ナットの緩みや破損
接続部分を固定しているボルトやナットに問題がある場合もあります。
ただし、長期間使用した排気系のボルトは高温と錆の影響を受けているため、簡単には外れないことがあります。
無理に回すと、
- ボルトが折れる
- スタッドボルトが折れる
- フランジが破損する
可能性もあります。
DIYで作業する場合は注意が必要です。
原因⑤ フレキシブルパイプ(蛇腹)の破損
車種によっては排気管の途中に、蛇腹状になったフレキシブルパイプが使用されています。
これはエンジンの振動などを吸収するための部品です。
この部分が劣化・破損すると排気漏れすることがあります。
エンジンに近い場所で漏れるため、車種や破損位置によっては排気ガスの臭いを感じることもあります。
排気漏れするとどんな音がする?
排気漏れの代表的な症状が排気音の変化です。
よくあるのは、
- ボボボ
- バタバタ
- パタパタ
- ポコポコ
といった音です。
ただし、漏れている場所や穴の大きさによって音はかなり変わります。
小さな隙間から漏れている場合は、
「チチチ」「シュシュシュ」
のような音に聞こえることもあります。
特にエンジン回転数を上げたときに音が大きくなる場合は、排気系を確認したいところです。
排気漏れの簡易チェック表
| 症状 | 確認したい場所 |
|---|---|
| ボボボ・バタバタ音 | マフラー・パイプの穴あき |
| パタパタ音 | フランジ・ガスケット |
| チチチ・シュシュ音 | 小さな穴・接続部など |
| 急に排気音が大きくなった | パイプ破損・大きな穴・接続部の分離 |
| 車内で排気ガス臭がする | エンジン側~車体中央付近の排気系など |
※音だけで故障箇所を確定することはできません。原因を絞り込むための目安として使用してください。
自分で排気漏れを確認する方法
大きな排気漏れであれば、目視や音でも確認できる場合があります。
① エンジン始動時の音を確認する
まず、普段より排気音が大きくなっていないか確認します。
可能であればエンジンが冷えている状態から確認すると、異音の変化にも気付きやすくなります。
② マフラー周辺を目視する
排気系が十分に冷えている状態で、見える範囲を確認します。
特に、
- 錆がひどい部分
- 穴が開いている部分
- フランジ
- 接続部分
- 溶接部分
を確認します。
③ 黒いススが付いていないか確認する
排気漏れしている場所の周辺に、黒いススのような汚れが付着していることがあります。
特にフランジや接続部分の周囲に局所的なススがある場合は、排気漏れを疑う材料になります。
ただし、汚れているだけで排気漏れと断定はできません。
走行直後のマフラー・触媒・排気管は非常に高温です。火傷する危険があるため、十分に冷えてから確認してください。また、ジャッキだけで持ち上げた車両の下には絶対に入らないでください。
マフラー出口を塞いで排気漏れを確認してもいい?
マフラー出口を塞いで排気漏れを探す方法を見かけることがあります。
排気圧を利用することで漏れている場所を見つけやすくなる場合はありますが、完全に塞いだ状態を長時間続ける方法はおすすめしません。
また、エンジン作動中に車体下へ入って確認するのは危険です。
DIYで無理に探すよりも、場所を特定できない場合は整備工場などで点検してもらいましょう。
排気漏れはマフラー補修剤で直せる?
カー用品店やネット通販では、マフラー用の補修剤や補修テープなども販売されています。
小さな穴や亀裂で、周辺の金属が十分残っている場合には補修できることもあります。
ただし、
腐食が広範囲に進んでいるマフラーを補修剤だけで完全に直すのは難しい
と考えた方がいいでしょう。
例えば、穴の周辺を触っただけでボロボロ崩れるような状態では、補修しても別の場所から再び穴が開く可能性があります。
マフラー補修テープは車検対策として使える?
「補修テープを巻けば車検に通せる?」
と考える方もいると思います。
重要なのは、テープを巻いているかどうかではなく、修理後に排気系が適切な状態になっているかです。
排気漏れが残っていたり、マフラー自体の腐食が激しかったりするのであれば、根本的な修理が必要です。
車検を通すためだけに一時的に穴を隠すのではなく、排気漏れの原因を確認して修理しましょう。
排気漏れの修理方法
排気漏れの修理方法は、原因によって変わります。
ガスケットから漏れている
ガスケットや取り付け部分に問題がある場合は、ガスケット交換などを行います。
小さな穴が開いている
状態によってはマフラー補修材や溶接などで修理できる場合があります。
広範囲に腐食している
マフラー本体やパイプの交換を検討します。
フランジが腐食している
腐食の程度によっては、フランジ部分の修理・溶接やマフラー交換などが必要になります。
単純に「穴を塞げば終わり」ではなく、残っているマフラー自体の強度まで確認することが重要です。
排気漏れを放置するとどうなる?
排気漏れしていても車が普通に走れることはあります。
しかし、そのまま放置するのはおすすめしません。
腐食が原因の場合は徐々に穴が広がり、最終的にパイプやマフラーが大きく破損することがあります。
また、排気漏れする場所によっては、排気ガスが車体周辺へ放出されます。
特に注意したいのが、車内への排気ガス侵入です。
走行中に、
- 車内で排気ガスの臭いがする
- 以前にはなかった臭いがする
- 窓を閉めても臭う
といった場合は早めに点検してください。
排気ガスには一酸化炭素などが含まれます。車内への排気ガス侵入が疑われる状態で、そのまま長時間走行するのは危険です。早めに点検・修理を行いましょう。
排気漏れ以外でもマフラーから異音は出る
「マフラー付近から音がする=排気漏れ」とは限りません。
例えば、
- 遮熱板の振動
- マフラー内部の破損
- 触媒内部の破損
- マフラーハンガーの劣化
- マフラーと車体の接触
などでも異音が発生します。
排気音というより「カラカラ」「カタカタ」「ビリビリ」といった音の場合は、排気漏れ以外も確認してみましょう。
→ マフラーから異音がする原因は?カラカラ・カタカタ・ボボボ音を整備士が解説
車検前なら早めに確認しておこう
車検直前になって排気漏れが見つかると、部品の取り寄せなどによって予定通り車検を受けられない場合があります。
特に年数が経過した車では、マフラーを固定しているボルトやフランジ自体が激しく錆びていることがあります。
「ガスケットを交換するだけ」の予定だったのに、分解してみたらボルトが折れたりフランジが崩れたりして、追加修理が必要になるケースもあります。
車検が近く、
- 最近マフラー音が大きくなった
- ボボボ・パタパタ音がする
- マフラーの錆がひどい
- 車内で排気ガス臭を感じる
といった症状がある場合は、早めに確認しておくことをおすすめします。
まとめ|排気漏れを発見したら車検前に修理しよう
マフラーから排気漏れしている場合は、車検直前までそのままにせず、原因を確認して修理しておくのがおすすめです。
排気漏れの主な原因には、
- マフラー本体の腐食
- パイプの穴あき
- フランジの腐食
- ガスケットの劣化
- フレキシブルパイプの破損
などがあります。
また、小さな穴だから大丈夫とは限りません。
穴の周辺まで腐食している場合は、補修しても再び別の場所から排気漏れする可能性があります。
「車検に通るかどうか」だけでなく、今後安全に使用できる状態なのかまで含めて確認することが大切です。


コメント