「車の下やマフラー付近からカラカラ音がする」
「アイドリング中にカタカタ音が聞こえる」
「最近マフラーの音がボボボと大きくなった」
マフラー周辺から発生する異音にはさまざまな種類があり、音の種類や発生するタイミングによって原因をある程度絞り込むことができます。
単純にマフラー本体が壊れているとは限らず、遮熱板やマフラーハンガー、内部の破損、排気漏れなどが原因になっていることもあります。
この記事では、マフラー・排気系から発生する異音について、音の種類ごとに考えられる原因と確認方法を整備士目線で解説します。
- まずはマフラーから聞こえる「音の種類」を確認
- マフラー異音の簡易診断表
- 原因① マフラー内部が破損している
- 原因② 遮熱板が振動している
- 原因③ マフラーハンガー・吊りゴムの劣化
- 原因④ マフラーが車体に接触している
- 原因⑤ マフラーから排気漏れしている
- 原因⑥ フランジやガスケットの不具合
- 原因⑦ 触媒内部が破損している
- 原因⑧ エンジンやミッションマウントの劣化
- 原因⑨ 社外マフラーの取り付け状態
- アイドリング中だけカラカラ・カタカタする場合
- 段差を通るとマフラー付近から音がする場合
- 自分でできるマフラー異音のセルフチェック
- 異音を放置しても大丈夫?
- マフラーから異音がすると車検に通らない?
- こんな異音は早めに点検を
- まとめ|マフラーの異音は「音+発生条件」で原因を絞ろう
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まずはマフラーから聞こえる「音の種類」を確認
マフラー付近から異音がするときは、まずどのような音なのか確認してみましょう。
代表的なものは次のような音です。
- カラカラ・シャリシャリ音
- カタカタ・ガタガタ音
- ボボボ・バタバタ音
- ビリビリ・ジリジリ音
- キュルキュル・キーキー音
- 以前より明らかに大きな排気音
さらに、
- アイドリング中だけ鳴る
- エンジン回転を上げると鳴る
- 発進時だけ鳴る
- 段差を通過すると鳴る
- エンジンが冷えているときだけ鳴る
といった発生条件も重要です。
マフラー異音の簡易診断表
| 音・症状 | 主な原因候補 |
|---|---|
| カラカラ・シャリシャリ | マフラー内部・触媒内部・遮熱板など |
| カタカタ・ガタガタ | マフラーハンガー・ステー・車体との接触など |
| ボボボ・バタバタ | 排気漏れ・穴あき・ガスケットなど |
| ビリビリ・ジリジリ | 遮熱板・薄い金属部品の振動など |
| 段差で異音 | ハンガー・ステー・マフラーの接触など |
| 排気音が急に大きくなった | 排気漏れ・腐食・パイプ破損など |
※同じ音でも原因が異なる場合があります。音だけで故障箇所を確定することはできません。
原因① マフラー内部が破損している
マフラーから「カラカラ」「シャリシャリ」といった音がする場合、マフラー内部の破損が考えられます。
マフラー内部には排気音を低減するための構造があります。
長期間使用して内部が腐食したり破損したりすると、一部が外れてマフラー内部で動き、異音が発生することがあります。
特に、
- アイドリング中にカラカラする
- 特定のエンジン回転数で音が出る
- エンジン回転に合わせて音が変化する
といった場合は確認したいところです。
内部破損の場合、外側から見ただけでは分からないこともあります。
原因② 遮熱板が振動している
マフラー周辺には、排気系の熱から車体などを保護するために遮熱板が取り付けられています。
この遮熱板の固定部分が錆びたり緩んだりすると、エンジンや排気系の振動によって、
「カラカラ」「ビリビリ」「ジリジリ」
といった金属音が発生することがあります。
特に特徴的なのが、特定のエンジン回転数だけ異音が発生するケースです。
例えば、
アイドリングでは鳴らない
↓
1,500~2,000rpm付近でビリビリ鳴る
↓
さらに回転数を上げると音が消える
といった場合は、振動による共振も考えられます。
原因③ マフラーハンガー・吊りゴムの劣化
マフラーは車体へ完全に固定されているわけではなく、一般的にゴム製のマフラーハンガーなどを介して取り付けられています。
このゴムが、
- 劣化する
- 伸びる
- 切れる
- 外れる
と、マフラーの位置がずれてしまうことがあります。
その結果、マフラーが車体や遮熱板などに接触し、カタカタ・ゴトゴトといった異音が発生します。
特に、
- 発進時
- エンジン始動時
- 段差を通過したとき
- アクセルON・OFF時
など、エンジンや車体が大きく動いたときに音が出やすくなります。
原因④ マフラーが車体に接触している
マフラー自体に故障がなくても、取り付け位置がずれて車体へ接触していることがあります。
特に社外マフラーでは、純正マフラーと形状やパイプ位置が異なるため、クリアランスが狭くなる場合があります。
例えば、
- 遮熱板
- バンパー
- サスペンション周辺
- メンバー
- ボディ
などに接触すると異音の原因になります。
停車状態では接触していなくても、発進や加速時にエンジン・マフラーが動いた瞬間だけ接触することもあります。
原因⑤ マフラーから排気漏れしている
「ボボボ」「バタバタ」「パタパタ」という音がする場合は、排気漏れを疑います。
排気漏れが発生しやすい場所として、
- マフラー本体の腐食部分
- パイプの穴あき
- フランジ部分
- ガスケット
- 溶接部分
- 蛇腹部分
などがあります。
排気漏れが大きくなると、以前より明らかに排気音が大きくなることもあります。
また、マフラー出口ではなく車体中央やエンジンルーム付近から排気音が聞こえる場合も確認が必要です。
→ マフラーの排気漏れは車検に通る?確認方法と修理について(関連記事)
原因⑥ フランジやガスケットの不具合
マフラーや排気管は複数の部品を接続して構成されています。
接続部分にはガスケットが使用されており、ここから排気漏れすることがあります。
例えば、
- ガスケットの劣化
- ボルト・ナットの緩み
- フランジの腐食
- 接合面の変形
などです。
マフラー本体に穴が見つからないのに排気漏れのような音がする場合は、接続部分も確認します。
原因⑦ 触媒内部が破損している
マフラー周辺からカラカラ音がする場合、触媒内部の破損が原因になっていることもあります。
触媒内部には排気ガスを浄化するための構造があり、これが破損すると内部で動いて異音が発生する場合があります。
触媒内部の異常では、異音だけでなく、
- エンジンチェックランプが点灯する
- 加速が悪くなる
- エンジンの吹け上がりが悪い
- 排気ガスの状態が悪化する
など別の症状を伴うこともあります。
単純な遮熱板のカラカラ音と判断せず、チェックランプなどを伴う場合は早めに点検しましょう。
原因⑧ エンジンやミッションマウントの劣化
意外と見落としやすいのが、マフラーそのものではない原因です。
エンジンやミッションはマウントによって車体へ取り付けられています。
マウントが劣化するとエンジンの動きが大きくなり、それに接続されている排気系も通常より大きく動く場合があります。
その結果、
- マフラーが車体へ接触する
- 発進時にゴトッと鳴る
- Dレンジに入れたときに振動する
- アクセルON・OFFでカタカタ鳴る
といった症状が発生することがあります。
「マフラーから音がする=マフラーが故障している」とは限らないということです。
原因⑨ 社外マフラーの取り付け状態
社外マフラーへ交換してから異音が発生した場合は、取り付け状態も確認します。
例えば、
- フランジ部分の取り付け
- ガスケット
- マフラーハンガー
- パイプと車体のクリアランス
- バンパーとのクリアランス
などです。
取り付け直後は問題がなくても、使用しているうちに位置が変化して接触することもあります。
アイドリング中だけカラカラ・カタカタする場合
アイドリング中だけ異音がして、少しエンジン回転数を上げると消える場合は、振動による共振を疑います。
例えば、
- 遮熱板
- マフラー内部
- マフラーハンガー
- ステー
- 車体との接触
などです。
逆に、アイドリングでは鳴らず特定の回転数でだけ鳴る場合も、遮熱板などの共振が考えられます。
段差を通るとマフラー付近から音がする場合
段差や路面の凹凸を通過したときだけ、
「ガタン」「カン」「ゴトゴト」
と音がする場合は、マフラーの取り付け状態を確認します。
特に、
- マフラーハンガーの劣化
- マフラー位置のずれ
- 車体との接触
- ステーの破損
などが考えられます。
ただし段差で発生する異音は、サスペンションやスタビライザーなど足回りが原因の場合もあります。
マフラー周辺だけに原因を限定しないことも重要です。
自分でできるマフラー異音のセルフチェック
① どんな音なのか確認する
まず「カラカラ」「カタカタ」「ボボボ」など、音の種類を確認します。
② いつ音が出るのか確認する
- アイドリング
- 発進時
- 加速時
- アクセルを離したとき
- 段差通過時
- 冷間時だけ
など、発生条件を覚えておきましょう。
③ 排気音が以前より大きくなっていないか確認
急に排気音が大きくなった場合は、排気漏れやパイプ破損などを疑います。
④ マフラーを目視する
排気系が十分に冷えている状態で、見える範囲を確認します。
- マフラーが大きく傾いていないか
- 腐食していないか
- 穴が開いていないか
- 吊りゴムが外れていないか
- 明らかに車体へ接触していないか
などを確認します。
走行直後のマフラーや触媒は非常に高温になります。火傷する危険があるため、冷える前に触らないでください。また、ジャッキだけで持ち上げた車両の下へ入るのは危険です。
異音を放置しても大丈夫?
原因によってはすぐに走行できなくなるとは限りませんが、異音を長期間放置するのはおすすめしません。
例えば吊りゴムやステーの破損を放置すると、マフラーの動きがさらに大きくなり、別の部分へ負担がかかる可能性があります。
排気漏れの場合も、穴や腐食が徐々に拡大することがあります。
また、排気漏れの位置によっては排気ガスが車内へ入り込む危険もあるため注意が必要です。
マフラーから異音がすると車検に通らない?
異音がするだけで一律に車検不合格になるわけではありません。
重要なのは「なぜ異音が発生しているのか」です。
例えば、
- 排気漏れしている
- マフラーが正常に固定されていない
- 部品が破損している
- 排気音が適用される基準を超えている
など、異音の原因によっては修理が必要になります。
社外マフラーの車検についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
→ 社外マフラーは車検に通る?音量だけじゃない車検基準を整備士が解説
こんな異音は早めに点検を
- 突然排気音が大きくなった
- 車内で排気ガスの臭いがする
- マフラーが大きく揺れている
- マフラーが垂れ下がっている
- 大きな金属音がする
- エンジンチェックランプも点灯した
- 加速が明らかに悪くなった
特に車内で排気ガスのような臭いがする場合は、早めに点検してください。
まとめ|マフラーの異音は「音+発生条件」で原因を絞ろう
マフラー周辺から異音がするときは、まず音の種類を確認しましょう。
カラカラ・シャリシャリ → 内部破損・遮熱板・触媒など
カタカタ・ガタガタ → ハンガー・ステー・車体との接触など
ボボボ・バタバタ → 排気漏れ・穴あき・ガスケットなど
ビリビリ・ジリジリ → 遮熱板などの共振
さらに、
- アイドリング中だけなのか
- 特定の回転数だけなのか
- 発進時なのか
- 段差を通ったときなのか
まで確認すると原因をさらに絞り込みやすくなります。
マフラーから異音がしていても、必ずしもマフラー本体が故障しているとは限りません。
遮熱板・吊りゴム・排気漏れ・触媒・エンジンマウントなど、周辺まで含めて確認することが重要です。


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